「僕と彼女と彼女の生きる道」

kusano9302004-03-24

昨日は「僕と彼女と彼女の生きる道」の最終回を観るために、少し早めに帰宅。
すごく良いドラマだった。
ぼくがこのドラマに強く惹かれるのは、とにかく丁寧な演出と脚本。
特に脚本はステレオタイプな憎まれ役を適当に配置するのではなく、物語上憎まれ役になってしまう人間にもそれぞれの思いや、事情があるってことをきっちり書くことで、丁寧に人間を描こうとしていて素晴らしかった。
この人間をしっかり書くという部分を投げてしまうドラマが多い中で、前作に続いてこの脚本家は素晴らしい仕事をしたと思う。
僕なんか根が非常に単純な人間ですから、りょうの演じる母親が帰ってきたときムキーッ!!とか思っていたのだけれど、話が進むにつれて、母親は母親なりに子供のことを真剣に考えていることがわかってきて、むむむ。
単純に世の中は割り切れないんだなぁ〜。「人にはそれぞれ事情があって、それぞれが頑張っている」、多分このドラマのテーマとはまったく違う的外れな感想が浮かびました。
また淡々と続く日常、その中で起こるささやかな出来事を丹念に綴った演出もよかった。
饒舌なセリフ回しなんかよりも、登場人物の心情が良く伝わってきた。

まあ、たった3カ月のドラマなのでご都合主義なところ、
はしょり過ぎに感じる部分も多々あったけれど、
物語としては全然ありな範疇。

あと、前作でも描かれていたけれど、人間はいくつになっても成長することができるっていうメッセージも随所に見られて、本当いかった〜!
一番感動したのは主人公とその妻が話し合うところ。『子供と離れても、自分が子供を愛しているって事をずっと伝えさせて欲しい』、現実では難しいある種の理想をしっかりと提示していた。
別れることで、お互いを初めて理解できた。寂しいけれども幸せな事だったのかもなぁ。
他にもいっぱい思ったことあるんだけれど、うまくまとまらない。DVD買ったときにまた書きます。